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総合診療を続けるためには?

総合診療は専門診療と違って幅広く、患者さんの病状を把握することが必要です。年齢が若い頃には自分の記憶力に自信があるでしょう。記憶力は個人差はありますが、加齢に伴い、誰でも低下します。この事実を意識していないと記憶力に頼る診療は破綻することになります。つまり、記憶力の良い時期から記憶力は衰えるものだということを覚悟し、カルテを整備する事が必要です。私は記憶力の低下を40才台後半から意識するようになりました。ひとつは恩師のひとりが60才を前にして記憶力の低下を嘆いておられたのを記憶していたからです。もう一つは患者数の急激な増加です。これに対処する方法について考え続けていました。詳細は省きますが、記憶力はイベント効果が大きいと判明しました。待合室で急性心筋梗塞や脳卒中を発症した患者さんの名前と病状は記憶が鮮明でした。また、手術の依頼などで病状をまとめた患者さんの病状は忘れていないことが多かったのです。つまり、患者さんのサマリーを書く、それも定期的に書くことが記憶には重要だと分かったのです。

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