すい臓の病気(膵炎・膵のう胞・すい臓がんなど)
すい臓は、ホルモンを分泌する内分泌機能と消化酵素である膵液を小腸に送り込む外分泌機能がある器官です。ホルモンの異常で一番多いのがインスリンの不足で糖尿病を引き起こします。膵臓の炎症はアルコールとの関連が言われますが、実はアルコールを飲み過ぎても急性膵炎が起こる訳ではありません。先天的な異常で膵管と胆管のつながりが正常でないことも炎症を引き起こします。また、胆石が落下し、炎症を起こすこともあります。最近、IgG4という免疫グロブリンが炎症を引き起こすことが分かり、免疫の異常が注目されています。
膵炎
慢性膵炎と診断された方は飲み過ぎに注意が必要です。また、油濃い食事をとる
ことは、控えた方が良いと考えられます。
膵のう胞
膵のう胞とは、すい臓にある、液体が溜まっている袋状のもの(のう胞)です。この、のう胞が多数ある場合は癌が発生しやすいことが分かっています。
すい臓がん
すい臓がんは、すい臓にできるがんで、早期発見が非常に困難で、進行も早く、短期間で死に至る病気と言われていました。しかし、最近、超音波検査機器の高機能化により、早期に発見できるようになってきました。また、手術の技術も改善されており、決して致死的な悪性腫瘍ではなくなって来ています。定期的な血液検査、超音波検査で少しでも疑われればMRI検査を受けることが重要と考えられます。喫煙や肥満、糖尿病、遺伝などの背景のある方は規則的に検査を受けることをお勧めします。